Internet SharerとFreeCapでUSBテザリング環境を構築しよう 特集その2

tether_001AndroidでUSBテザリングを行なうためのアプリとして代表的な「EasyTether」や「PdaNet」には、無料版ではHTTPSによる通信が行えないという制限がある。たいていのサイトのログインページではHTTPSが使われているため、HTTPSなしではSNSやショッピングサイトなど多くのサイトが利用できず、テザリングの価値は激減してしまう。
これらのアプリに代わる方法としてオススメなのが、さまざまなプロトコルの通信を中継するSOCKSプロキシサーバをAndroid上で実行する「Internet Sharer」だ。USBデバッグ接続のポート転送機能と合せて利用すれば、パソコン上のソフトからInternet Sharerに接続し、端末のモバイル回線でインターネット上のサーバにアクセスできるぞ。
個人開発の小規模なソフトなどでは、SOCKSプロキシに対応していないことも多いが、「FreeCap」というWindows用ソフトを使えば、多くのソフトを無理矢理SOCKSプロキシ経由で利用できる。メールソフトなど、HTTPやHTTPS以外のプロトコルを使うソフトも使えるぞ。

tether_201まず、デバッグ接続を有効にしたAndroid端末にInternet Sharerをインストールして起動し、ノートパソコンにUSB接続しよう。

tether_202次に、Android SDKのポート転送を開始させる。以下のテキストをメモ帳などのテキストエディタに貼り付けて拡張子「.bat」で保存し、ダブルクリックで実行すればいいぞ。なお、Android SDKを「C:\Program Files\android-sdk-windows」以外に置いた場合は、1行目のパスを修正しよう。
cd /d C:\Program Files\android-sdk-windows\platform-tools
adb wait-for-device
adb forward tcp:1080 tcp:1080


tether_203FreeCapを初めて起動したときは、メニューの「File」→「Settings」から設定画面を開こう。

tether_204「Proxy Settings」の欄で「Server」を「127.0.0.1」、「Port」を「1080」、「Protocol」を「SOCKS v5」にして、「OK」を押そう。

tether_205Android端末経由で通信させたいソフトの実行ファイルやショートカットをFreeCapのウィンドウにドロップして登録したら、ダブルクリックで実行しよう。

tether_206このように、モバイル回線経由でアクセスできたぞ。

tether_207一部のソフトで起動に失敗する場合は、設定画面の「Program」のページで「Use advanced hooking technic」のチェックを外してみよう。

tether_208どうしてもFreeCapから正常に起動できないソフトは、ソフト側にSOCKSプロキシの設定機能が用意されていないか探してみよう。アドレス欄に「127.0.0.1」、ポート欄に「1080」を設定すればいい。ソフトによっては、「127.0.0.1:1080」のようにアドレスとポートを「:」で区切って1つの欄に入力するものもある。

tether_209ソフト側にプロキシ設定が用意されておらず、Windows側のプロキシ設定に従って通信を行なうソフトもある。インターネットオプションの「接続」→「LANの設定」で「LANにプロキシサーバを使用する」にチェックして、「詳細設定」で「Socks」に「localhost」「1080」を設定すれば、FreeCapなしでもInternet Sharer経由でUSBテザリングを利用できるぞ。

Internet Sharer
FreeCap


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2011年10月07日15時55分 公開 | カテゴリー: 便利化・快適化 | キーワード:, | Short URL
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