KeePassに各種サービスのパスワードを登録したら、次は、Dropboxを用いるデータベースファイル共有と、アドオンを用いるブラウザ連携に挑戦してみよう。
いわゆるクラウド型ストレージサービスの定番「Dropbox」を用いれば、KeePassのデータベースファイルを、複数のWindowsマシン同士で共有したり、スマートフォンと共有したりすることができる。「KeePass」は、「データベースファイルをダブルクリックすると、そのファイルを開く」「実行ファイル（やショートカット）をダブルクリックすると、前回使ったデータベースファイルを開く」という仕様だから、下記の手順でデータベースファイルをDropboxフォルダ内に移動させれば良い。
なお、先述通り、このデータベースファイルは「マスターキー」で暗号化されているので、万一Dropboxのパスワードを盗まれても、「マスターキー」をも盗まれない限り、各種サービスのパスワード情報は盗まれない。……とはいえDropboxパスワードを盗まれると、「あとはマスターキーさえ（総当たりなどで）破れば」という状態にはなってしまう。盗まれないよう、ランダムパスワードに変更しておくことを推奨する。
また、母艦でFirefoxを使っている人は「KeeFox」を、Chromeを使っている人は「ChromeIPass」を導入しよう。共にブラウザアドオンで、ブラウザで開いているサイトの、KeePassに保存されているパスワードを、ブラウザ上の操作だけで自動入力させることができる。KeePassウインドウ上でコピー等の作業を行う必要なく自動ログインができるようになるので便利だ。

KeePassのデータベースファイル（この特集最初のページで「C:\Program Files\KeePass Password Safe (2)」内に保存しておくよう記載している）をDropboxフォルダ内に移動させる。よく分からない場合は、Dropboxフォルダ内に「KeePass」フォルダを作成し、その中に移動させよう。移動後、Dropboxフォルダ内からダブルクリック

KeePassが、そのデータベースファイルを読み込み起動される。一度起動しておけば、次回以降は、KeePassの実行ファイル（かスタートメニュー内などのショートカット）をダブルクリックした時、このデータベースファイルが読み込まれるようになる

データベースファイルは（HDD内の）Dropboxフォルダ内に保存されているため、Dropboxサーバー内に自動同期される

従って、他のWindowsマシンにもKeePassとDropboxをインストールし、Dropboxフォルダ内のデータベースファイルをダブルクリックすれば、そのマシンでも同じデータベースファイルを使ってKeePassを利用することができる。つまり、複数のWindowsマシン間で、同じデータベースファイルでKeePassを利用できる訳だ。Windows以外のマシンについては後述

Firefoxアドオン「KeeFox」

「KeeFox」をFirefoxにインストール

Firefox再起動後、KeePassを起動した状態で、「Load my password database」をクリック

ツールバー下のKeeFoxバーに「Logged in」と表示されていれば正常だ。「Logins」からサイトを選べば……

そのサイトが開かれる。左から二番目のボタンが「ユーザー名 – サイト名」に変わるので、これをクリック

自動ログインが行われる

Chrome用アドオン「ChromeIPass」

「ChromeIPass」をChromeにインストール。ログインページにアクセスすると、ブラウザアドレス欄の右端にKeePassのアイコンが表示されるはずだ。最初は「×」がついているので、クリックして「Connect」



「ChromeIPass」とKeePassの接続を行うための初期設定画面が開く。接続用の「キー」を生成する必要があるので、この「キー」に分かりやすい名称を付ける

接続がなされれば、KeePassアイコンの「×」が消えるはず。この状態でログインページのユーザー名入力フォームをクリックし、右クリック「ChromeIPass」「Full User + Pass」で自動ログインが行われる

ただ、ログインフォームの自動認識がいまいち甘い。サイトによっては正常に動作しないのだ。「！」が付いている場合は、上述の右クリックメニューを用いた自動ログインを行うことができない。この場合は、KeePassメインウインドウを開いて、前ページの方法で自動ログインを行おう

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