前ページまででDropboxとの連携が終わったら、いよいよスマートフォントの連携だ。母艦PC上で作成したデータベースファイルをスマートフォン上で開くには、Androidアプリ「KeePassDroid」を利用する。KeePassで作成したデータベースファイルの読込/編集機能が搭載されたパスワード管理アプリだ。先述のように、1.x系のデータベースファイルなら読込/編集の両方が可能、2.x系のデータベースファイルだと読込はできるが編集は無理、という制限がある点に注意。
Android用のDropboxアプリでDropboxにアクセスし、保存されているデータベースファイルを、「KeePassDroid」で開けば、母艦PCで作成したパスワードデータベースを読み込ませることができる……のだが、注意点がある。Android用Dropboxアプリは、Dropboxサーバー上のファイルをダウンロードしてスマートフォン内に保存し、保存されたファイルを他のアプリ（KeePassDroid）に開かせている、という点だ。
このため、母艦PC上で新たなサービスの登録などの編集を行い、データベースファイルが更新され、Dropboxサーバー上のデータベースファイルも（自動同期で）更新されたとしても、「スマートフォン内に保存されたデータベースファイル」は自動では更新されない。再度Dropboxアプリを使い、データベースファイルを（手動で）ダウンロードしなければ、スマートフォン上でKeePassDroidを起動した際に、当該編集が反映されない。
また、KeePassDroidでデータベースファイルを編集しても、書き換えられるのは「スマートフォン内に保存されているファイル（データベースファイル）」であり、「Dropboxサーバー上のファイル」ではない。KeePassDroidでデータベースファイルを編集した場合には、Dropboxアプリを使い、「スマートフォン内に保存されているデータベースファイル」をDropboxサーバーにアップロードしなければ、母艦PC上でKeePassを起動した際に、当該編集が反映されない。
これらの問題を解決するための自動同期テクが、次のページだ。

Androidアプリ「KeePassDroid」をインストール。基本的には、Android内に新たに生成したデータベースファイルを使って、KeePassと同様のパスワード管理を行うためのアプリだ

Android用のDropboxアプリでDropboxにアクセスし、中に保存されているデータベースファイルを開く

「KeePassDroid」を選択。「常にこの操作で使用する」にチェックを入れておいても良い

「このデータベースを次回以降も利用する」にチェックを入れ、母艦で作成したデータベースファイルのマスターキーを入力

データベースファイルが開かれる

母艦で作成したデータベースで「KeePassDroid」を利用することができるのだ

エントリーを開いた状態でメニューボタン「ユーザー名をコピー」「パスワードをコピー」で、ユーザー名やパスワードがコピーされる。これをブラウザや各種アプリにペーストすれば良い

Android上で編集作業を行う

先述通り、母艦PCにインストールしたKeePassが1.x系であれば、即ち、Dropbox経由で読み込ませたデータベースファイルが1.x系のものであれば、「KeePassDroid」上で、新たなサービスのパスワードを登録したり、既に登録されているパスワード情報を変更したりといった編集作業が可能だ。
1.x系のデータファイルであれば、エントリーを開いた時、左下に「編集」ボタンが表示されている。このボタンから編集作業が可能だ

グループ表示などの画面には「グループを追加」「エントリーを追加」ボタンが表示されている

「エントリーを追加」ボタンから、新しいエントリーを作成することもできる

Android上では、編集や追加を行った時、即座にデータベースファイルの更新が行われている。が、これはあくまでAndroidローカルで行われているので、Dropbox上のファイルには、編集や追加が反映されていない。反映させるには、Dropboxアプリのアップロード機能を使い、Android上のデータベースファイルをDropboxにアップロードする必要がある。毎回行うのは面倒だが、これを自動化する方法が次ページだ

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