Opera Mobileのサイト別設定機能でJavaScriptやモバイル表示の有無を制御 特集その3

opera_00Opera Mobileでは、「opera:config」の画面で隠し設定を変更すれば、サーバに申告する「User-Agent」を変更してモバイル版ではなくパソコン版のページを表示させたり、JavaScriptをオフにして余計なブログパーツの読み込みを防いだりできる。しかし、すべてのページがパソコン版で表示されたりJavaScript無効になってしまうと困ることがある。だが、アクセスするサイトに応じていちいち設定を変更するのは面倒だ。

そんなときは、「override.ini」という設定ファイルを作成しよう。サイトのアドレスと設定を記述しておくことで、サイトごとに異なる設定を適用させられる。この機能を使えば、モバイル版の使い勝手に難があるサイトだけをパソコン版で表示させたり、無駄なJavaScriptがウザいサイトだけをスクリプト無効で表示させたりできるぞ。

opera_301User-Agentによるパソコン版とモバイル版の自動切り替えを行うには、設定の「詳細ツール」で「User Agent」を「Mobile」に設定しておこう。

opera_302テキストエディタでサイトごとの設定を記述しよう。まず、「[Overrides]」という行を書き、その下に個別設定をしたいサイトのドメイン名を列挙する。次に、ドメイン名を「[]」で囲ったヘッダ行を書き、その下にそのドメインに適用したい設定を列挙しよう。なお、「fc2.com」のようなドメインを指定した場合、「example.blog123.fc2.com」のようなサブドメインにも設定が適用されるぞ。


表:override.iniでサイトごとに設定できる主な設定項目

opera:config#UserAgent|SpoofUserAgentID User-Agentを偽装して、パソコン版/モバイル版の表示を切り替えたりできる。設定の「詳細ツール」→「User Agent」で「Mobile」を選択した状態で、「User Agent|Spoof UserAgent ID=1」に設定した場合はモバイル版が、「User Agent|Spoof UserAgent ID=7」ならパソコン版が表示される可能性が高い。2~6は、1を指定した場合と変らないことが多い。初期状態では「1」になっているが、opera:configの該当項目を「7」にしておけば、デフォルトでパソコン版が表示されるようにもできるぞ。
opera:config#Extensions|Scripting ページに動的な機能を組み込むJavaScriptの実行の有無を指定する。「Extensions|Scripting=0」でJavaScript無効、「Extensions|Scripting=1」でJavaScript有効。テキストや画像がメインのサイトでは、無効に設定しておくことで、ブログパーツなどの不要コンテンツの読み込みを手軽にブロックできる。
opera:config#Extensions|Plugins Adobe Flashなどのプラグインの実行を許可するかどうかを指定。「Extensions|Plugins=0」でプラグイン無効、「Extensions|Plugins=1」でプラグイン有効。設定の「詳細ツール」→「Adobe Flash」で「クリックして再生」ではなく「有効」を選択し、opera:configでの標準設定を「0」にして、Flashを再生したいサイトだけ「Extensions|Plugins=1」に設定すれば、必要なFlashだけをタップなしで即再生できる。
opera:config#UserPrefs|ClientPull 別のURLに自動転送するリダイレクトを許可するかどうか。「User Prefs|Client Pull=0」でリダイレクトを禁止、「User Prefs|Client Pull=1」でリダイレクトを許可。ページが存在しないなどのエラー時に重いトップページに飛ばされるサイトでは、リダイレクトを禁止することで無駄な読み込みを減らせることがある。
opera:config#UserPrefs|EnableReferrer リンク元のURLを示すRefererを送信するかどうかを指定。「User Prefs|Enable Referrer=0」でReferer送信なし、「User Prefs|Enable Referrer=1」でReferer送信あり。「0」で送信なしにすると、多少のプライバシー保護と転送量削減ができるが、一部のサイトでは画像が正常に表示されないなどの問題が発生するので、問題のあるサイトでは「1」に設定するとよい。


opera_303作成した設定ファイルを、SDカード上に作成しておいたOpera Mobileの設定ファイル用のフォルダに「override.ini」などの名前で保存する。

opera_304次に、「opera:config#UserPrefs|OverridesFile」というURLにアクセスし、「選択」ボタンを押す。

opera_305ファイル選択画面が表示されたら、端末の戻るボタンを何度か押してこのような画面まで戻り、「/mnt/sdcard」→設定ファイル用フォルダと選択して進んで行き、作成しておいたoverride.iniを選択しよう。元の設定画面に戻ったら、画面の下の方にある「保存」ボタンで保存し、Opera Mobileを再起動すれば設定完了だ。

opera_306このように、ほかのブログはモバイル版で表示しつつ、Android Smartだけパソコン版にすることができたぞ。


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2011年08月05日15時20分 公開 | カテゴリー: ネット情報活用 | キーワード: | Short URL
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