Windows用では10年以上の歴史を持つ老舗ファイルマネージャ「Total Commander」の開発元から、Android用のファイルマネージャが公開された。2つのフォルダを同時に開いて左右フリックなどで切り替えながら利用できるのが特徴で、あちこちのフォルダに散らばったファイルを一つのフォルダに移動するなどのファイル整理を素早く行なえる。
最大の特徴は、様々なボタンを追加してカスタマイズできるツールバーだ。GmailやGoogleドライブなど「共有」インテントに対応したアプリを登録しておけば、選択したファイルをタップ1回でアプリに送れるので非常に便利だ。また、よく使うフォルダを登録して一発で移動することもできる。
また、ZIPファイルの内容プレビューなどにも対応し、プラグインを追加することでLAN上の共有フォルダやFTPサーバ上のファイルなども操作可能だ。画面下に表示されるツールバーや、アイコン部分のタップによる複数選択など、操作性も高くなっている。
Android上で快適なファイル整理を行ないたければ、ぜひ試してみよう。

・Total Commander

Total Commanderを起動すると、SDカードや写真フォルダなどの項目が並んだトップ画面が表示され、フォルダ項目をタップするとそのフォルダ内のファイルの一覧に切り替わり、ファイル項目をタップすれば、対応アプリで開かれるぞ。

2つのリストに別々のフォルダを表示しておくことが可能で、画面を左右フリックするか画面端の矢印のバーをタップすると切り替えられる。

複数のファイルをいっぺんに操作するには、左のアイコンの部分をタップして緑のチェックマークが付いた状態にすればいい。下部のツールバーの左端のSelボタンを押せば、指定したパターンに一致するファイルの一括選択などを行なえる。ファイル名の途中に特定の文字列を含むファイルを選択したければ、文字列の前後に「*」を付けたパターンを指定しよう。

ツールバーの左から2番目のボタンを押すと、選択したファイルの移動やコピーを行なう画面が表示される。移動先フォルダは、2つのリストのもう一方で表示しているフォルダになるが、「>>」を押せばフォルダ選択画面が表示されて他のフォルダも選択できるぞ。

右から2番目のボタンでは、リストの並び順を変更できる。

ファイルのロングタップメニューからも様々な操作が可能だ。「次で開く」では、「常にこの操作で使用する」でデフォルトのアプリが設定されているファイル形式でも、アプリ選択メニューが表示される。

ツールバー右端のボタンを押すと、ユーザー定義のツールバーが表示され、「+」のボタンを押すと、新たなボタンを追加するダイアログが表示される。初期状態で選択されている「ディレクトリの変更」では、指定のフォルダに一発で移動するボタンを登録できる。

「機能のタイプ」をタップすると、コマンドの種類の一覧が表示される。

「内部コマンド」では、メニューなどのコマンドを素早く実行するボタンを登録できる。コマンドの右の「>>」を押すとこのような一覧が表示され、選択した機能が登録されるぞ。

「アプリケーションに送信」では、コマンドの右の「>>」を押すと「共有」や「送信」などと呼ばれる機能に対応したアプリの一覧が表示され、選択したファイルを指定のアプリに送るボタンを登録できる。

「OK/適用」ボタンを押すと、このようにツールバーにボタンが追加される。ボタンをロングタップすると、設定の修正や削除を行なうメニューが表示される。

「移動ボタン」では、ボタンの並び順を変更できる。

種別を「アップリケ―ションに送信」にしたボタンを押すと、選択したファイルがアプリに送られるぞ。

LAN上の共有フォルダなどにアクセスするには、開発元が公開しているアプリの一覧からプラグインをインストールしよう。

プラグインをインストールするとトップ画面に項目が追加され、選択すると登録されたサーバの一覧が表示される。新たにサーバを追加するには「新規サーバー」をタップすればいい。名前の入力を求められたら、リストに表示させたい登録名を入力しよう。

登録名を入力すると、サーバ種別ごとの設定画面が表示される。共有フォルダの場合は、パソコンのLAN上でのIPアドレスを入力すればいい。

現在の所、サーバ上のファイルは端末上のファイルのようにタップして開くことは出来ない。選択して端末上にコピーや移動を行なうか、ロングタップメニューから「ダウンロードして次で開く」などを実行しよう。