128kbpsの激安データ通信では大きなアプリのダウンロードが厳しいのでWi-Fiとの併用は必須だぞ

日本通信やIIJでは、128kbpsなど低速ながら月額1000円以下の激安価格でモバイルデータ通信を利用できるサービスが提供されている。128kbpsというと、1秒間に16KBほどの量のデータしか転送できないので、動画などの大容量のデータを扱う用途では使い物にならないと思ったほうがいいだろう。
では、ブログやニュースサイト、掲示板やSNS、メールなどのテキストメインのサイトしか利用しないなら低速回線だけでも十分かというと、そうもいかない。アプリのダウンロードに時間がかかってしまうのだ。
Androidアプリの中には、画像をふんだんに使ったゲームを除外しても、1MB(=1000KB)を超える容量のものが多く、中には10MB以上のものもある。これを低速回線でダウンロードしようとすると、何分も待たなければならず、気軽にいろいろなアプリを試したりできない。
このような大きなファイルは、Wi-Fiで自宅のインターネット回線を経由してダウンロードするべきだろう。自宅にインターネット回線を引かず、完全に128kbpsの回線だけで生活することも不可能ではないが、かなりの不便を覚悟する必要がある。

アプリマネージャ「AppMonster」でインストールされているアプリをサイズ順に表示してみたところ、FirefoxやOpera Mobileなどの独自レンダリングエンジン搭載ブラウザが特に大きく、ほかにもEvernoteやGoogle+などの定番アプリが大容量となっていた。

パソコン向けのWebページは画像などを含めると200KBほどになり、128kbps回線では完全に読み込むまでに10秒以上かかるが、「Opera Mini」などの高速化機能を備えたブラウザを使えば、読み込み時間を短縮できる。

Google+やTwitterなどのSNSは、専用のクライアントアプリを利用すれば、余計な部品を取得せずに済むので、低速回線でも十分快適に利用できるはずだ。

メールも基本的にテキストがメインだが、画像などのファイルが添付されているとサイズが大きくなることがあるので注意が必要だ。Gmailなら、添付された画像は縮小版でプレビューしてから必要な時のみ本体を取得できるので、数MBの巨大写真を送られても見られなくて困ることはないが、知人には縮小してから送ってくれるように頼んでおいた方がいいだろう。

IIJmioは追加クーポンで高速通信も可能

「ミニマムスタート128」プランでは、月額950円と非常に低価格で128kbpsの通信を利用可能。525円でクーポンを購入することで100MB分の高速通信を行なえるので、どうしても高速通信が必要な場面に遭遇しても安心だ。
通信制限もほとんど行われていないので、インターネット電話アプリなども利用できる。

IIJmio 高速モバイル/D

日本通信のイオンSIMは通話機能を追加可能

イオンの一部店舗で契約できる日本通信の月額サービスは、速度によって3種類のサービスが用意されている。低価格サービスの先駆けとして知られる980円のタイプAプランでは、最大100kbpsと128kbpsと比べると更に約2割減の低速度で、転送される画像などを低画質で再圧縮して通信量を削減する「Webアクセラレーター」が強制的に適用されるなど、IIJmioに比べると難点が多い。
しかし、月額1290円の通話機能を加えたプランが用意されているので、画像の画質などにこだわりが無く、2台持ちをしたくない人ならば検討する価値はあるだろう。

b-mobile イオン専用月額サービス

ドコモの128kbpsプランは2年縛りでメリットなし

ドコモも低速プランを提供しているが、途中解約時に違約金を請求される2年縛りのくせに月額1580円もする上に、別途spモード(315円/月)などのプロバイダ利用料も必要になるなど、IIJmioに比べると割高であまりメリットはない。
公衆無線LANサービスの無料キャンペーンの対象にはなっているが、docomoユーザーなら無料化対象プランを利用していなくても315円/月の追加料金で利用できるので、あまり意味はない。
基本料金0円のパケ・ホーダイシンプルと公衆無線LANを契約し、通話用端末として利用し、別途IIJmioなどのデータ通信用端末を用意して2台持ちした方が、安上がりで使い勝手もよさそうだ。