Androidのアプリを配布するマーケットは公式以外にも幾つかある、と以前紹介したが、実は中国には非公式のマーケットが乱立しており、そこではウィルス混入などの危険性も高い無法地帯となっている。

御存知の通り、言論弾圧や権利関連の法律がややこしい中国では、そもそもAndroid Marketでお金を払ってアプリを購入するという文化はない。そもそも公式のAndroid Marketはプリインストールされてないケースが多く、そうしたユーザーを対象にした非公式のマーケットが乱立しているのが現状だ。ただ、もちろん彼らから収益を上げるのは厳しいらしく、出ては消えという状況が続いている。最近では、メーカーが独自のマーケットを開設するケースも多く見られる。今回はそうした中国の最新非公式マーケットを一挙紹介しちゃうぞ。全20サイトの大ボリュームだ。

なお、そもそも有料アプリを無料でダウンロードするような行為は違法だし、「ANDROIDOS_GEINIMI. A」というAndroid端末に感染するウィルスなどが混入するアプリを公開していた非公式マーケットも含まれるので、マーケットの利用は慎重になるべきだ。もし学究的な目的等から利用する際にはウィルス対策などに気をつけて、自己責任にて行なって欲しい。

「入手不可能となった裏アプリがゲットできちゃう！非公式マーケット特集まとめ（目次）」には今回紹介するような日本人にとってはマイナーなマーケットではない、よりメジャーなマーケットを紹介している。

大手携帯キャリア公式マーケット

MobileMarketStore

「MobileMarket」は中国国営企業で世界最大の携帯電話契約者数を持つキャリアChinaMobileの非公式Androidマーケットだ。

WoStore

ChinaMobileに次いで世界第3位の携帯電話キャリアChinaUnicomが運営する非公式マーケットが「WoStore」。

189Store

「189store」は、ChinaMobileと母体を同じにするChinaTelecomが解説した非公式マーケット。

S市集

「S市集」は厳密に言えば中国ではない。台湾におけるNTTが出資しているFar EasToneというキャリアの公式マーケットだ。なんとなくauのサイトに似ている。

デバイスメーカー公式マーケット

shop4apps

「shop4apps」はMOTOROLAは中国で有料アプリを販売するマーケットとして中国単体で利用する目的で開設された。

lenovo store

「lenovo store」は、自社で開発したAndroid端末にプリインストールする自社マーケットとしてこのストアを公開。有料アプリの購入といった操作が可能になっている。

coolmart

「coolmart」はCOOLPADが開発したAndroid端末にプリインストールされる自社マーケット。有料アプリの購入が可能。

Camangi Market

「Camangi Market」は台湾のタブレットメーカーがアプリ配布の為に作ったマーケット。一部日本語化されているのが特徴だ。

独立系マーケット

AppChina

「AppChina」はGoogle Chinaの元トップが作ったインキュベーションInnovation Worksが出資して作られたマーケット。「Tapas」と呼ばれるAndroid端末にプリインストールされる可能性があるというインセンティブがある。

HiAPK/HiMarket

「HiMarket」は、元々BBS経由でAPKを配布していたマーケットのようだ。元々SIMロックフリーのHTC端末にプリインストールされることもあり、BBS内ではデバイス毎にスレッドが立てられている。中国最大を謳っていることもあり膨大な量のアプリが登録されているのが分かる。

GoAPK

「GoAPK」もHiAPK同様にBBSが盛り上がっている。こちらもやはりHTC端末にプリインストールされるケースが多い。基本的な作りはHiAPKとなんらかわりはない。

Gfan

「Gfan」は、初期の頃から存在し、元々GoAPKやHiAPKのような無法地帯だったが、現在はLauncher pro , ADW launcher(EX)などのテーマ系のアプリの画面を共有するBBSが栄えており、アプリマーケットも正常に進化した。中国最大の公式に近いAndroidアプリマーケットと言えるのではないだろうか。

nduoa

「nduoa」は以前GoAPKと共に大手中国IT企業から出資を受けていたが、それが打ち切りになってしまった。若干勢力で負けている感がある。サイトのデザインはChoromeのExtensionインストールページを参考にしている感があり、とても綺麗に仕上がっている。

PeaPod

「PeaPod」は、Google Chinaの元トップが作ったインキュベーションInnovation Worksからスピンアウトしたマーケットとそのアプリ管理PCソフト。アプリの導入はもちろん、音楽や動画、電子書籍、壁紙等あらゆるコンテンツをWIFI経由でAndroid端末に転送できる他、管理ソフト内でiTunes Storeのように音楽を買うことも出来る。

eoemarket

「eoemarket」も、HiAPKやGoAPK同様に端末にプリインストールされているケースが散見されるマーケットアプリ。

DiGuaYouXi

「DiGuaYouXi」は別名「地瓜」とも呼び、ウィルスマーケットと揶揄されるゲームアプリに重点が置かれたまさに裏マーケット。ただ、このマーケットアプリ自体にはウィルスが混入されていないようで、Google公式のAndroid Marketからインストールすることも可能になっている。

applanet

「applanet」はまだ開始から丁度1年ほどしか経っていないが、かなりの人気を誇っており、しばしばサーバーダウンに見舞われることが恒例行事と化している。しばしばこうした界隈で発生するキャッシュの問題も暑いファンの寄付によって支えられている。そうした意味では健全な運営体制だ。

aimi8

「Aimi8」は数ある独立系マーケットの中でもデザインに優れたサイトだ。ただし、勢力は大きくなく、アプリにコメントをつける欄はあまり賑わっていない。

mobile91

「mobile91」は91.comというメディアカンパニーが運営するサイトでAndroidもiPhoneも両方のアプリを紹介している。実はmobile91が中国における3番目に強いアプリマーケットでAppleのAppstore、GoogleのAndroid Marketに次いで3番目だ。

ophone8

「ophone8」はその名の通り、ophoneについてはもちろん、Androidについても情報が集まるサイト。サイト名はophoneがChina Mobileから同時に8端末出された事が由来と見られる。フォーラム形式でapkが配布されている。