スマートフォンにSMSを送ってWake On Lan(WOL)を発動させPC電源を入れる「WakeOnSMS」

「Wake On Lan(WOL)」とは、電源がオフになっているPC(以下「ターゲットPC」)に対して、スマートフォンや他のPCから特定のデータを送ることで、電源を入れさせるための仕組みだ。差し当たり、「家に帰ってリビングでコーヒーを飲みながら、WOLで部屋のターゲットPCの電源を入れる」「最寄り駅に着いたところでスマートフォンからWOL、家に帰ったら既にターゲットPCの起動が終わっている」というようなイメージで大丈夫だ。
そして、「WakeOnSMS」は、スマートフォンに対してSMSを送ることで、スマートフォンからターゲットPCへのWOLを行わせるためのアプリ。……「どういうこと?」「何に使うの?」というような疑問を持った人のために、以下で軽く説明する。


「WOL」の仕組み

「WOL」は、同一LAN内で利用するのが原則だ。上で挙げた、「家に帰ってリビングでコーヒーを飲みながら、WOLで部屋のターゲットPCの電源を入れる」がこれに当たる。この使い方であれば、「WakeOnSMS」は必要ない。
そして、「同一LAN内でできる」のであれば、いわゆる「ポート開放」によって、出先からでもできる、ように思える。これは、基本的には正しいのだが、実は、そうとも限らない。「同一LAN内であればできるのに、ルーター越えができない」という環境もあるのだ。下に参考記事を載せる。

参考

この問題について記載されている方のブログ記事。

「WakeOnSMS」とは

さて、「同一LAN内ならできる」のに「ルーター越えができない」のであれば、解決する方法は、こうだ。
「ターゲットPCと同一LAN内にある何かに対して『ターゲットPCにWOLせよ』という命令を出して、その何かからターゲットPCにWOLを行わせれば良い」。
「WakeOnSMS」は、これを行うためのアプリだ。つまり、スマートフォンが「何か」であり、SMSが「命令」である。
上の参考記事の方は、記事中の「化石みたいなノートパソコン」を、上記「何か」として利用している訳だ。「WakeOnSMS」は、「サーバーなどを立てなくてもスマートフォンで同じ事をできるようになる」というのが強みだ。

具体的な使用例

上述通り、同一LAN内であれば、「WakeOnSMS」は必要ない。そして、「WakeOnSMS」を入れたスマートフォンはターゲットPCと同じLAN内になければならず、その場合に、同一LAN内にないスマートフォンから、ターゲットPCの電源を入れることが可能になる。
例えば、「家族の方が確実に家に早く帰っている」という人の場合、その家族に頼んで「WakeOnSMS」をインストールして貰う、ということが考えられる。外出先から家族にSMSを送れば、「WakeOnSMS」がインストールされた家族のスマートフォンから、ターゲットPCへのWOLが行われる訳だ。


crancker/WakeOnSMS GitHub

設定を行い「Save」で保存。「Test」でWOLが正常に動作するか確認しておこう。

この上で、「WakeOnSMS」の入っているスマートフォンに対し、「Magic Word」をSMS送信するとWOLが発動する。

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2012年11月27日01時13分 公開 | カテゴリー: 便利化・快適化 | キーワード:, | Short URL
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