【デバッグ接続】USB接続が面倒ならWi-Fiモードに切り換えて使おう

AndroidのUSBデバッグ機能を利用すれば、様々な便利な機能を利用できるが、充電にACアダプタを利用していたりして、普段はUSB接続をしていないという場合には、いちいちパソコンにつなぎ直すのは面倒くさい。
Android4.0以降では、一旦USBでデバッグ接続して「adb tcpip 5555」というコマンドを実行すれば、Wi-Fi経由でのデバッグ接続を受け付けられる。端末を再起動すると解除されて再実行が必要になってしまうが、頻繁に再起動を行うのでなければ、USB接続の手間を減らして手軽にデバッグ接続を活用できるようになるだろう。
Wi-Fiデバッグ接続の利点の一つとして、ステータスバーにアイコンが表示されないということも挙げられる。スクリーンショットを手軽に撮りまくりたいけど、余計なアイコンを表示させたくないという場合にも役立つだろう。




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Wi-Fiでバッグ接続を行う場合、端末のIPアドレスが一定になるように、Wi-Fiアクセスポイントのロングタップメニューから開ける詳細設定の「IP設定」で「静的」を選択しておこう。端末のIPアドレスもこの画面で確認できる。



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端末をパソコンにUSBデバッグ接続したら、「adb tcpip 5555」のようなコマンドを実行する。これにより、端末側の接続待受プログラム「adbd」がWi-Fiモードで再起動するぞ。複数の端末を接続している場合は、「-s」に続いて「adb devices」で調べた端末IDを指定しよう。


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次に、「adb connect (端末のIPアドレス):5555」のようなコマンドを入力しよう。このコマンドは端末に対して行う物ではないので、複数の端末を接続していても「-s」オプションによる端末ID指定は不要だ。


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これで、Wi-Fi経由でのデバッグ接続が確立した。「adb devices」コマンドを実行すれば、「(端末のIPアドレス):5555」のような端末IDが表示されるはずだ。
USBケーブルを外してから、適当なコマンドを実行してみよう。


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USB接続に戻すには、端末を再起動するか、「adb usb」のコマンドを実行すればいいぞ。「adb usb」は、複数端末が接続されている場合、「-s」オプションで端末の指定が必要だ。
Wi-Fiデバッグ接続を有効化していると、同じWi-Fiネットワークに接続しているパソコンから自由にデバッグ接続できるようになってしまうので、不特定多数が利用するWi-Fiネットワークに接続する場合などは、念のため不正利用されないようにUSB接続に戻しておこう。


Android端末上からもデバッグ接続は可能

実はAndroid自身にも「adb」のプログラムは搭載されている。「Android Terminal Emulator」などのアプリを利用すれば、端末単体でadbコマンドを実行可能だ。同じWi-Fiネットワークに接続している「adb tcpip」実行済みの端末や、その端末自身にデバッグ接続して、様々なデバッグ機能を利用できる。
パソコンと接続できない外出先でデバッグ接続の機能を利用したいシチュエーションはあまり多くないが、Android4.4以降の「screenrecord」による画面録画を利用したいときなどには役立つだろう。

Android Terminal Emulator – Google Play の Android アプリ


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パソコンから「adb tcpip 5555」を実行したら、端末上で「Android Terminal Emulator」を起動して、「adb devices」コマンドを実行してみよう。TCPモードへの切り替えが上手く行っていれば「emulator-5554 device」のような項目が表示されるはずだ。
その他の様々なADBコマンドも実行できるぞ。
なお、「ls」「cp」「mv」など、一部の「adb shell」コマンドは、「adb shell」を省いて直接実行することも可能だ。

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2014年11月07日12時15分 公開 | カテゴリー: 便利化・快適化 | キーワード: | Short URL
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