iPadの登場以来、何かと話題の電子書籍だが、日本ではいま一つ盛り上がりに欠けている。しかしここにきて、アップルが発表した「小iPad」だかなんだかを吹っ飛ばすようなニュースが飛び込んできた。電子書籍の本命と目されている、待望のAmazon「Kindle」の日本における予約販売がついに始まったのだ。

日本での「Kindleストア」は10月25日にいよいよスタート。電子書籍端末のほうはすでに予約販売が開始されており、「Kindle Paperwhite」が11月19日出荷開始、「Kindle Fire」「Kindle Fire HD」が12月19日出荷開始となっている。いよいよ日本の電子書籍市場もブレイクを迎えるのか。がぜん注目度が高まってきた。

なお「Kindleストア」で購入したアプリについては、Android版やiOS版のKindleアプリやAmazonクラウドプレーヤーでも読むことができる。

Androidベースの7インチタブレット「Kindle Fire」「Kindle Fire HD」

このたび予約が始まった「Kindle Fire」「Kindle Fire HD」は、7インチのIPSカラー液晶パネルを採用したタブレット端末。電子書籍を読むだけでなく、WebブラウザやSkype、Gmail、Skype、Twitterのほか、ゲームなどのアプリも使える汎用的なタブレットだ。Amazonのコンテンツを保存する場合は、無料でクラウドストレージを利用することができる。またネット接続はWi-Fiだけで3G版などは用意されていない。

「Kindle Fire HD」はCPUが1.2GHzのデュアルコアOMAP4460を搭載。液晶は1280×800ドットと高解像度で、10点マルチタッチを採用している。無線LANはデュアルバンド・デュアルアンテナWi-Fi。本体サイズは193mm×137×10.3mmで395gとなっている。連続駆動時間は11時間だ。ストレージ容量によって2製品がラインナップされており、16GB版が1万5800円、32GB版が1万9800円。

「Kindle Fire」は液晶が1024×600ドットで、2点マルチタッチ。CPUは1.2GHzのデュアルコアOMAP 4430で、サイズは189×120×11.5mm/400gと、「Kindle Fire HD」より5gほど重い。また連続駆動時間は8.5時間。ストレージは8GBを搭載し1万2800円となっている。

・Kindle Fire
・Kindle Fire HD 16GB
・Kindle Fire HD 32GB

電子ペーパー採用で6インチの「Kindle Paperwhite」

「Kindle Paperwhite」は、6インチの電子ペーパーを採用した電子書籍端末。液晶ディスプレイと異なり、画面自体が発光するわけではないので、より紙に近い感覚で読書ができるのが特徴だ。暗いところでも本が読めるようにするための内蔵型のフロントライトは内蔵されている。インターフェイスは2点マルチタッチによる操作となっている。

こちらは「Kindle Fire/Fire HD」とは異なり、電子書籍をメインとした端末だが、外出先でも通信ができるWi-Fi＋3Gモデルが用意されている。3GネットワークはNTTドコモのものを利用するが、回線料金や月額使用料はかからないようになっている。

製品サイズは169×117×9.1mmと、「Kindle Fire」「Kindle Fire HD」より一回り小さい。また重量もWi-Fi＋3Gモデルで222g、Wi-Fiモデルで213gと非常に軽量なので、長時間手に持って読書をしても手が疲れない。バッテリーが、ワイヤレス接続をオフにした状態で8週間持つという長時間駆動も魅力の一つ。Webブラウザは体験版がインストールされている。

価格は3G＋Wi-Fi版の「Kindle Paperwhite 3G」が1万2980円、Wi-Fi版の「Kindle Paperwhite」が8480円と低価格。電子書籍を手軽に体験したいという人にもオススメの端末だ。

・Kindle Paperwhite 3G
・Kindle Paperwhite