2012年夏のドコモ新機種はGalaxy、Xperia、Optimusなどマルチコアのハイスペック端末が充実

16日の12時からのドコモの新製品・サービス発表会に伴い、2012年夏にドコモから新発売となるスマートフォン16機種、タブレット1機種などの情報が一挙に公開された。
発表会の模様はUSTREAMで生中継され、現在も録画で確認できる
ドコモの特設サイトでは、大まかな機能やスペックの一覧と外観の画像、セールスポイントをまとめたPDFなどが公開されている。
より詳細な機能やスペックについては、報道発表資料で確認可能だ。

今夏発売のAndroid端末は、全機種が最新のAndroid 4.0を搭載して発売される。それに伴い、メモリ(RAM)の容量も全機種が1GB以上と潤沢に搭載されるようになった。
また、ルーターとして動作してノートパソコンや携帯ゲーム機をインターネットに接続できるようにする「テザリング」にも全機種が対応。おサイフケータイ機能も全機種に搭載される他、ワンセグや赤外線通信、防水機能も多くの機種に搭載されている。

性能重視の「NEXTシリーズ」に分類される機種は、複数の処理を並列実行可能なデュアルコアやクアッドコアのCPUが全機種に搭載され、高速通信が可能なLTEサービス「Xi」にも対応。また、6機種がHD解像度(720×1280ピクセル)で同時発色数1677万色のディスプレイを備えている。ストレージ容量も、32GBが2機種、16GBが3機種、8GBが3機種と軒並み大容量だ。
昨年Android2.3を搭載して発売された端末には、スペック不足でAndroid4.0へのアップグレードが見送られてしまう端末も多かったが、今夏のNEXTシリーズではそのような心配は要らなそうだ。


GALAXY S III SC-06Dは2GBメモリなど超ハイスペック

韓国のサムスン電子からはGALAXY S IIIの日本版が発売される。2GBの大容量メモリ(RAM)を搭載し、重いアプリを立ち上げまくっても快適に利用できそうなハイスペック機種だ。
また、32GBの大容量ストレージを内蔵し、SDカードは32GBまでのmicroSDHCの他、64GBまでのmicroSDXCにも対応。周辺機器を無線接続する「Bluetooth」は、低速ながら省電力のバージョン4.0にも対応する。
独特の機能としては、フロントカメラによる顔認識などにより画面消灯や自動回転を適切に制御する「Smart stay」などを備えている。
カメラを常時起動などによるバッテリ消費の増加に対応するためか、大容量の2100mAhバッテリを搭載しているが、重量は133グラムに抑えられている。
ワンセグやおサイフケータイにも対応するが、赤外線通信や防水機能は未搭載。海外版では、Android標準のAPIから利用できるタッチ式通信機能である「NFC」に対応していたが、ドコモ版では未対応となる。
有機ELディスプレイが2つのピクセルを赤青1つずつと緑2つの画素で表現するペンタイル配列になっているのも気になるところだ。


Xperia GX SO-04DはXperia arcで人気のアーク形状が復活

ソニーエリクソン改めソニーモバイルコミュニケーションズからは、人気ブランド「Xperia」の端末が2機種発売される。
NEXT seriesに位置する「Xperia GX」は、4.6インチHD解像度の液晶や約1300万画素の高画質カメラ、16GBのストレージを備えたハイスペックモデルだ。
カッコよく持ちやすいアーク形状のボディが採用され、使い易さに定評のある文字入力エンジン「POBOX」なども搭載。
おサイフケータイには対応するが、ワンセグ、赤外線通信、防水・防塵機能は未搭載となっている。

気になる点としては、ホーム、メニュー、バックなどのキーが画面上に表示されるソフトキー方式となっている事が挙げられる。老朽化しにくいのはよいが、メニューボタンがおかしな場所に表示されたり、側面のボタンでしかスリープ解除できなかったり、表示領域が減ってしまうなど、不便な点が多い。


Xperia SX SO-05D はコンパクトながら高性能

with seriesに位置する「Xperia SX」は、3.7インチ95グラムとコンパクトなモデル。
液晶は540×960ピクセル、カメラは810万画素とスペックはGXより低めだが、デュアルコアCPU、8GBストレージ、Xi対応など、withシリーズとしては高性能な部類だ。
おサイフケータイに加え、ワンセグ、赤外線通信にも対応するが、防水・防塵機能は未搭載。
ブラック/ホワイト/ピンク/オレンジとカラーバリエーションも豊富だ。

こちらもホームボタンなどはソフトキー方式なので注意しよう。


Optimus Vu L-06D は大画面で超多機能

韓国のLG電子から発売される「Optimus Vu」は、5インチの大画面を搭載したモデルだ。「GALAXY Note SC-05D」のようにタッチペンにも対応し、快適な手書き入力が可能。
海外メーカー製ながら、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信、防水機能を揃えており、「NOTTV」にも対応するなど、非常に多機能となっている。(防塵には未対応)
画面解像度は768×1024と、NEXTシリーズで主流の720×1280に比べると若干劣り、カメラの解像度も約810万画素と少なめだ。また、ストレージ容量は32GBと大容量だが、SDカードには非対応なので注意が必要だ。
大画面と多機能を支えるためか、2000mAhの大容量バッテリを搭載していることもあり、176グラムもの重さになってしまっているのも難点だ。

注目すべきは、人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」とコラボレーションしたモデル「L-06D JOJO」が用意されるということだ。原作者の荒木飛呂彦氏の書き下ろしのイラストをあしらったカバーに加え、ゲームや電子コミック、壁紙など様々なプレミアムコンテンツが収録されるので、ファンなら要チェックだ。


Optimus it L-05D はキャップレス防水が便利で性能も上々

LG電子からは、withシリーズ向けにも「Optimus it」が発売される。4.0インチとやや小ぶりな事もあって画面解像度は480×800と低めだが、デュアルコアCPUや8GBストレージなど、withシリーズとしては比較的高性能。Xiにも対応している。
おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信にも対応し、防水機能はUSB端子のフタが不要なキャップレス防水となっている。また、なぜかVuでは未対応のBluetooth4.0にも対応している。


AQUOS PHONE ZETA SH-09DはXi、Qi対応で高スペック

端末の発売数では群を抜いているシャープからは、NEXTシリーズに2機種、withシリーズに1機種の「AQUOS PHONE」ブランドのスマホが発売される。
NEXTシリーズの2機種のうち、「ZETA」は4.7インチの大きめのディスプレイに16GBの内蔵ストレージを備えたハイスペックな機種だ。また、「おくだけ充電」(Qi)に対応しているのも特徴。
約1210万画素のカメラや1900mAhのバッテリを備え、microSDXCにも対応している点などは、もう一つの「sv」と共通だ。
Softbankの104SHで他社に先駆けてAndroid4.0搭載機種を発売したシャープだけに、国内メーカーの中でも完成度には期待できそうな機種だ。

NEXTシリーズのAQUOS PHONEも、画面上にホームキーなどが表示されるソフトキー方式だが、メニューキーは常時表示され、アプリによって表示位置が変わるようなことはないようだ。


AQUOS PHONE sv SH-10Dは角張ったデザインがユニーク

NEXTシリーズのもう一つのAQUOS PHONEである「sv」は、画面サイズは4.5インチとZETAより一回り小さく、NOTTVに対応しているのが特徴。内蔵ストレージの容量は少なめの8GBになっている。
また、長方形の四隅を切り落とした「ポリゴンシェルデザイン」がユニークだ。


AQUOS PHONE st SH-07D は3.4インチで超コンパクト

シャープからwithシリーズとして発売される「AQUOS PHONE st」は、約3.4インチ、108グラムという非常にコンパクトなサイズが特徴だ。
その分スペックは最低クラスで、CPUはシングルコア1.0GHz、画面解像度は480×864ピクセル、ストレージ容量は4GBしかなく、Xiにも未対応となっている。
また、今夏のドコモ製スマホでは唯一、画面の同時発色数が26万色となっており、グラデーションなどが荒く見えてしまう可能性がある。
カメラの解像度も約800万画素と少なめで、画面側のカメラも搭載されていない。
おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信、防水・防塵などの機能は揃っており、おくだけ充電にも対応しているが、スマートフォンならではの使い方をしたい人にはあまりお奨めできない。


ELUGA power P-07Dは大画面ながら重さは控え目

パナソニックからは、グローバル展開を進める「ELUGA」ブランドを冠した機種がNEXTシリーズに登場。
5インチ720×1280ピクセルの大画面ディスプレイを備えながらも、133グラムという軽さを実現しているのが特徴。動画ファイルやWebページ、電子書籍などを見やすい大画面で利用したい人に向いているだろう。
おサイフケータイや防水・防塵機能は備えるが、ワンセグやNOTTV、赤外線通信機能などは省かれている。810万画素カメラ、8GBストレージなどのスペックもNEXTシリーズとしては低めだが、microSDXCには対応している。

XperiaやAQUOS PHONEと同様に、ELUGAの両機種も、ホームキーなどが画面上に表示されるソフトキー方式なので注意が必要だ。


ELUGA V P-06DはXi未対応ながら高性能

パナソニックのもう一つの機種「ELUGA V」は、デュアルコアCPUに720×1280ピクセルのTFT液晶、1320万画素カメラを備えるなど、withシリーズの中では高めのスペックを備えている。
ケーブルを挿す手間のない「おくだけ充電」に対応しているのも魅力だ。その他、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信、防水・防塵機能も搭載。ストレージは8GBだが、SDカードはmicroSDXCにも対応している。
消費電力の多い高解像度の大画面を備えているのに、バッテリ容量が1600mAhしかないのが気になるが、別途モバイルバッテリを入手して持ち歩けば補えるだろう。
Xiに未対応な点が惜しいところだが、未対応地域に住んでいる人ならば魅力的な機種かも知れないぞ。


MEDIAS X N-07D は可愛いデザインに高スペックを凝縮

NECから新登場となる「MEDIAS X」は、withシリーズに位置づけられているものの、デュアルコアCPUに、Xi対応など、NEXTシリーズに匹敵するスペックを備えている。また、720×1280の高解像度液晶を備えながらも、4.3インチと比較的コンパクトサイズだ。
見劣りする点としては、810万画素カメラや8GBストレージぐらいだろうか。
おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信、防水・防塵などガラスマ的機能を網羅し、NOTTVやBluetooth4.0にも対応するなど、非常に多機能だが、microSDXCやおくだけ充電には未対応。
なお、防水機能は継続的な水没にも耐えられるIPX5/8等級となっている。
丸みを帯びた可愛らしいデザインとなっているが、女性向けっぽいからとスルーするのは勿体ない高性能機種だ。


ARROWS X F-10D はクアッドコアCPUに指紋認証を搭載

富士通が発売する「ARROWS X」は、今夏のドコモNEXTシリーズでも唯一、4つの処理を並列実行可能なクアッドコアCPUを搭載したハイスペックな機種だ。約1310万画素のカメラと16GBのストレージを備え、防水はIPX5/8等級、おくだけ充電やBluetooth4.0にも対応するなど、その他のスペック・機能も上々だ。
さらに、独特の機能として、セキュリティを保ちつつ手軽にロックを解除できる指紋認証機能が備わっている。
なお、Xiには対応しているが、夏モデルでは唯一、FOMAの14Mbpsに対応していないことに注意が必要だ。
また、重量は155グラムとやや重めになっている。


F-09D ANTEPRIMA は徹底的に女性向けのデザイン

富士通がwithシリーズとして発売するF-09Dは、ファッションブランド「ANTEPRIMA」とのコラボレーションモデル。花をモチーフとしたホームボタンなど、女性向けのデザインが特徴だ。
サイズも3.7インチとコンパクトだが、画面解像度は480×800ピクセルと低め。CPUは1.4GHzのシングルコア、ストレージ容量は2GBだけなど、その他のスペックも低めだ。
おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信、おくだけ充電の機能を搭載し、IPX5/8等級の防水性能を備えるが、防塵機能は無い。また、Xiにも未対応だ。


ARROWS Me F-11Dはコンパクトだが低スペック過ぎ

富士通のARROWSブランドからwithシリーズとして発売される「ARROWS Me」は、3.7インチのコンパクトサイズだが、480×800ピクセルの低解像度液晶に1.0GHzのシングルコアCPU、4GBしかないストレージなど、かなりスペックが低めだ。
カメラの解像度も500万画素と低く、画面側のインカメラも搭載されていない。
初心者向け要素を売りにしているが、余計なアプリをインストールして動作を重くしてしまうことの多い初心者こそ、このような低スペック機種は避けた方がよいだろう。


REGZA Phone T-02D はNOTTVや指紋認証など機能の詰め込みすぎが心配

富士通からは「REGZA Phone」ブランドの新機種も登場する。
NEXTシリーズに位置づけられているものの、ディスプレイは540×960ピクセルの有機EL、内蔵ストレージは8GBなど、スペックは今ひとつだ。
カメラは1310万画素と高画質で、XiやNOTTVのほか、おサイフケータイ、ワンセグ、赤外線通信、防水(IPX5/8)、防塵、Bluetooth4.0に加え、指紋認証機能まで備えているが、不具合が多かったT-01CやT-01Dの後継だけあって、安定性にはかなりの不安がある。
興味があるとしても、発売後しばらくは様子を見た方がいいだろう。


ELUGA Live P-08DはNOTTV対応だが性能はイマイチ


タブレット端末としては、パナソニックから「ELUGA Live P-08D」が発売される。10.1インチ672グラムで1280×800ピクセルの画面解像度があるが、同時発色数は26万色しかない。また、CPUはデュアルコアだが、動作周波数は1.2GHzと、他のデュアルコアスマートフォンの1.5GHzより低く、Xiにも非対応となっている。
大きめのタブレット端末だけあって、おサイフケータイや赤外線通信には非対応で、カメラも画面側にしか搭載されていないが、防水・防塵機能は備わっている。
ワンセグやNOTTVに対応しているが、液晶の同時発色数が26万色しかないため、動画観賞用としては今ひとつだ。
大画面のタブレット端末が欲しければ、Galaxy Tabあたりを買った方がよいだろう。

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2012年05月16日18時54分 公開 | カテゴリー: 端末・周辺機器・サービス | キーワード:, | Short URL
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