続々登場する格安サービス! 使い方に応じて最適なプランを探そう

bmobiletegaku月額6000円前後もする携帯電話会社のデータ通信プランより割安のデータ通信サービスとしては、日本通信のb-mobileが定番だったが、So-net、ぷらら、BIGLOBE、IIJなど大手ISPも続々参入しており、急激に選択肢が増えつつある。
いずれもドコモの通信網を借りて運営するMVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)なので、対応エリアの広さはトップクラスだ。

しかし、各社ともさまざまな特色のプランで差別化を図っており、一見しただけではどのプランがお得なのか分かりづらい。この記事では、各プランがどのような場合にお得になるのかを徹底分析していくので、自分の利用スタイルに合ったプランを探して料金を節約しよう。

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各プランとも料金体系がさまざまで、どのプランがお得か分かりにくい。通信量ごとの料金のグラフを用意したので、自分の使い方での最安プランをチェックしよう。

lowpriceplan_002NEC参加の大手ISP・BIGLOBEが2012年2月1日に開始したモバイルデータ通信サービスは、月額2985円とdocomoの半分近い低価格で定額のデータ通信を利用できる。さらに、光ファイバーやADSLのISPとしてBIGLOBEを利用しているなら、ISP料金210円が不要になるため、月額2775円で利用可能だ。
当日を含む直近3日間に300万パケット(約366MB)以上の通信があると速度制限されることがあるなど、制限もドコモのパケ・ホーダイフラットとほぼ同じだ。1ヶ月あたり1GBまでならIIJmioのファミリーシェア1GBプランやb-mobile 1GB定額なども月額3000円前後と大差ないが、毎月1GB以上利用するなら圧倒的にお得なプランといえる。
ただし、24ヶ月ごとの解約月以外に解約するには9975円の解約料金が必要となる2年縛り方式であることに注意が必要だ。4ヶ月以上使えば、利用期間1ヶ月あたりの違約金は2500円以下になり、ドコモのパケ・ホーダイ フラットよりは安上がりになるが、IIJmioやb-mobile 1GB定額の最低料金よりは割高になってしまう。

なお、BIGLOBE 3Gは開始後まもなく申し込みが殺到したため、3月1日から一時的に新規申込受付が停止されており、再開は2012年4月ごろの予定だ。

biglobedaytimesashikaeBIGLOBEでは、通信可能時間帯が2:00~20:00に限られるが月額1985円とさらに格安なプランも提供している。自宅に光ファイバーやADSLなどのインターネット回線が引かれていて、午後8時までに帰宅できるなら、夜間は自宅の回線を利用すればいいので、非常にお得にインターネットを利用できる。

旅行や出張などで夜間に自宅のインターネットを利用できないことがある人は注意が必要だ。準備期間に余裕があり、通信量を1GB以内に収められるなら、b-mobileの1GB定額のSIMを購入して利用するといい。
通話用端末としてdocomoを利用していて、1GBを超える夜間通信を行いたいなら、「パケ・ホーダイシンプル」でdocomoのデータ通信を利用するという手もある。
ただし、1年に4回以上b-mobileの1GB定額を使ったり、2ヶ月以上ドコモのパケ・ホーダイシンプルを利用すると、毎月平均で1000円以上の割り増しになり、BIGLOBE 3G スタンダードプランの料金を超えてしまう。毎年何度も旅行などをするつもりなら、最初からスタンダードプランを利用したほうがいいだろう。

lowpriceplan_003NTT系の大手ISP・ぷららが2011年10月2日から提供している2年縛りの3Gサービスは、通信速度は常に送受信共に1.5Mbpsに制限されるが、パケット転送量制限無しを明言しており、どれだけ使いまくっても速度制限は行われないのが特徴だ。1.5Mbpsもあれば、動画サイトの無料動画程度なら十分に視聴可能なので、ヘビーユーザーならかなり魅力的なプランといえる。

月額料金は2845円だが、ぷららの他のサービスを利用していない場合は、別途月額210円の「ぷらコミ0」などのプランの契約が必要となり、月額3055円となる。契約解除料は1万5750円とBIGLOBEの1.5倍以上高額だが、2年以上継続利用すれば何ヶ月目でも無料で解除できる。

lowpriceplan_004ソニー系ISPのSo-netが2011年10月3日より提供している2年縛りの3Gサービスは、料金はBIGLOBE 3Gのスタンダードプランと同程度の月額2985円だが、通信速度制限の条件となる通信量が3日間で150万パケットとdocomoやBIGLOBEの半分で、毎日ぎりぎりまで使ったとしても1ヶ月に1.8GBほどしか高速通信を利用できない。
もともとSo-netを利用しているならISP料金210円が値引きされ、支払いも一本化できるなどメリットもあるが、それ以外の人はBIGLOBEを利用したほうがよいだろう。



lowpriceplan_005IIJmioの「ファミリーシェア1GB」は、月額2940円の定額で毎月1GBまで速度制限なしで利用できるほか、1GBを超えても128kbpsで通信が可能なプランだ。また、別途100MBあたり525円のクーポンを購入することで、高速通信枠を買い足すこともできる。
LTEにも対応しており、対応端末とエリア内なら、LTEによる受信時最大75Mbps/送信時最大25Mbpsの高速通信も可能。
最大の特徴は、1つの契約ごとに最大3枚のSIMカードが提供され、同時に利用できることだ。スマフォやタブレットなど複数の端末を持っている場合に、手軽にどの端末でもデータ通信を行えるので便利だ。
また、家族などが3人で一つの契約を共有し、1人あたり平均毎月333MB以内に収まれば、月額1000円弱で高速通信が利用できてしまうので、非常にお得だ。
ただし、毎月3人で計2.2GB(1人あたり700MB少々)以上高速通信を利用する場合、料金は9240円、1人あたり3,080となるので、3人がそれぞれファミリーシェア1GBを契約したほうが安上がりだ。使用量が1人に偏っているなら、その人だけ別契約で残りの2人は1つの契約を共有するという手もある。

lowpriceplan_006IIJmioが提供するもう一つのプラン「ミニマムスタート128」は、月額950円の基本料金で128kbpsの通信が利用できるサービスだ。別途100MBあたり525円のクーポンを購入すれば速度制限なしでの通信も可能。高速通信の使用量が毎月400MBまでなら、ファミリーシェア1GBプランより割安だ。
クーポンの残高がある状態では、強制的に速度制限無しでの通信となってしまい、適宜128kbpsに切り替えてクーポンを節約したりはできないが、週末に100MB分のクーポンを購入して、残高が尽きたら次の週末までは128kbpsで我慢するというような使い方は可能だ。

まったくクーポンを使わずに128kbpsの激安プランとして利用してもいいだろう。
このとき、通話用端末としてドコモを利用していて、帰省などで自宅のインターネット回線を利用できずに高速データ通信を大量に利用したくなった場合、クーポンを使わずにドコモのパケ・ホーダイシンプルを使ったほうが得になる。1.2GBのクーポンを追加すると6300円かかるが、パケ・ホーダイシンプルはどんなに通信しても5985円で済むのだ。

lowpriceplan_007「b-mobile 1GB定額」は、3100円のチャージごとに1GBの通信が可能になるサービスだ。毎月2GB以下の通信量ならドコモなどの定額プランより割安で、1GB~2GBの範囲ではIIJmioのファミリーシェア1GBプランよりも安くつく。しかし、チャージを使い切ると完全に通信できなくなってしまうのが難点だ。128kbpsの定額部分や複数枚SIMに魅力を感じるなら、IIJmioの方が便利だろう。

チャージが尽きてから10日が過ぎると再チャージ不可になってしまうが、SIMカードを買い直してもほとんど差がないので、数ヶ月に1度の出張や休暇の間だけ高速モバイル回線を使いたい場合などにも便利だ。SIMカードは店頭販売も行われているが、Amazonなどの通販でも手軽に購入できる。ただし、開通手続きには別途携帯電話が必要だ。

なお、購入手段は限られるが、通話機能のある「talking 1GB」というプランも存在する。通話部分の基本料は月額1295円で32.5分相当の無料通話が付き、契約から1年未満での解約時には1万500円の解約金が必要だが、以降は無料で解約可能だ。

日本通信 有効期間30日間「bモバイル 1GB定額」パッケージ 標準SIMサイズ版 BM-FRM-1GB

lowpriceplan_008「b-mobile Fair」は、1回8350円のチャージで1GB分の通信を利用できるSIMカードだ。1GB定額より割高なのは、チャージの有効期限が120日と長いためだ。120日以内に使い切らない場合、1ヶ月あたりの費用は2088円ほどとかなり安上がりだ。1ヶ月あたりの通信量が200MB以下ではIIJmioのミニマムスタート128プランにクーポンを加えたほうが安いが、クレジットカードがなくてIIJmioを利用できない場合などには、Amazonで購入できるb-mobileのほうが便利だろう。その場合でも、1ヶ月に400MB以上利用する場合は、b-mobile 1GB定額のほうがお得だ。

日本通信 bモバイル・フェア 1GB SIMパッケージ 120日間

lowpriceplan_009ドコモのパケ・ホーダイフラットは、毎月2GB以上高速通信を利用するなら、IIJmioやb-mobileよりお得だ。3日で366MB(30日あたり3.66GB)以上の通信を行なうと速度制限を受けてしまうが、毎日動画を見まくったりしなければ簡単には超過しない。
LTEに対応した端末なら、Xi(クロッシィ)プランを利用することで受信時最大75Mbps、送信時最大25Mbpsの高速通信も可能。速度制限なしで利用できる通信量も1ヶ月当たり7GBと2倍近くに増える。
これらのプランでは、公衆無線LANサービスの無料キャンペーンが利用できるというメリットもある。普段利用する交通機関などにアクセスポイントが設置されているなら、通信量制限を気にせずに動画サイトなどの通信量の多いサイトを利用できる。
また、通話機能やAndroidマーケットなどでのキャリア決済にも対応し、請求書によるコンビニでの支払いもできるという利点もある。

lowpriceplan_010ドコモの最低0円からの「パケ・ホーダイ シンプル」は、8MB程使うだけで上限に達してしまい、フラットより525円ほど高くなってしまうが、全く使わない月が1年に1回でもあれば、平均で約5800円とほぼ互角、2回以上なら約5300円以下で割安になる。使用する月は、フラットと同様に3日で366MB、30日あたり3.66GBまで速度制限なしに通信可能なので、条件次第ではお得に利用できるだろう。
公衆無線LANの無料キャンペーンは利用できないが、月額315円の追加料金で利用できるので、活用すれば安価に快適なモバイルインターネットが楽しめる。



lowpriceplan_011イオンの一部のショッピングセンターで販売されている「イオンSIM」は、低価格サービスの先駆け的存在だ。
速度によって3種類のサービスが用意されているが、980円のタイプAでは最大100kbpsと128kbpsと比べると更に約2割減の低速度で、追加料金による速度制限解除もなく、転送される画像などの画質を劣化させることで通信量を削減する「Webアクセラレーター」が強制的に適用されるなど、同じ1000円以下のIIJmio ミニマムスタート128に比べると難点が多い。
しかし、月額1290円からの通話機能を加えたプランも選択できるというIIJmioにはない利点もあるので、通信速度や画像の画質にこだわりがなく、安価に通話とデータ通信が可能な端末を持ちたいならば検討する価値はあるだろう。

lowpriceplan_012日本通信からは、30日あたり2150円ほどで利用できるデータ通信専用SIMカード「U300」も発売されている。300kbpsと速度は遅めだが、Webサイトの閲覧くらいなら問題ないだろう。希望者のみ手動設定でWebアクセラレーターを利用することもできる。
低速でも十分な人や、FOMAハイスピードエリア外など、もともと通信速度の遅い場所で利用することが多い人ならば、安価にデータ通信を利用可能だ。
また、開通手続きには別途携帯電話が必要だが、U300はAmazonなどで手軽に購入できるのも便利だ。

日本通信 bモバイルSIM U300 1年(375日)使い放題パッケージ BM-U300-12MS

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2012年03月12日18時15分 公開 | カテゴリー: 節約・お得情報 | キーワード:, | Short URL
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