バックグラウンドを知りたい!iPhoneのSiriより賢いEviってなんだ?


iPhone4Sの売り文句に音声アシスタント「Siri」があげられる。Siriは人がiPhone4Sに向かって質問を投げかけると、それをテキスト化し、答えをウェブから探して返してくれるという賢い検索システムだ。今までこの機能はiPhone4Sの独自機能だったが、似たようなシステム(それも賢い)がAndroidにも登場した。「Evi」だ。

Eviは、True Knowledgeが開発した人工知能検索アシスタントで、Siriと同様に声(もちろんテキストでも可)で質問を投げかけ、適切な答えをアレンジしてくれる。Siriがアメリカ内での質問項目に特化している(例えば位置情報を使った検索機能は米国内に限定されている)一方で、Eviはすでに全世界で利用可能になっており、より柔軟な質問に対応できるようになっている。

この柔軟さというものがどこからやってくるのか、それは人工知能のコアとなる自然言語処理における「意味理解」の精度が向上しているからに他ならない。意味理解とは、人間と同じようにコンピューターが思考すること、つまり質問の意味を考えて答えを返すことを指す。もちろん、その答えが満足できるものにするためには、知識ベース巨大にそして質の良いものにする必要がある。知識ベースとはコンピュータが扱える形式で知識を格納し、自動推論するために使うデータベースだ。すでにEviはこの知識ベースを10億件以上も保有しており、自動推論で兆を超えた結果を返せるという。こうした技術をTrue Knowledgeは特許化しており、これがSiriにも向かい撃つことができる裏付けとなるだろう。

人間を関数として利用することで(間違いのある結果を人間に投げ、正誤判定を行わせるという意味)間違いを学習して知識ベースの質が高まり、今後さらに賢くなるかもしれない。Siriに人間関数の利用を独占させないという意味でもこのタイミングでのEviの登場は望ましいものだろう。

SiriにしろEviにしろ、これらはモバイル以外にも活用の幅がある。あんスマが注目しているデバイスにTVがある。スマートTVにジェスチャーや音声認識の機能が備わり、それらの意味を考えてコンテンツをお勧めしてくれるようになれば、格段にライフスタイルは向上するだろう。

これは一般的に言われていることなのであえて外したデバイスも紹介しよう。HMD(ヘッドマウントディスプレイ)はどうだろうか。メガネを掛けるようにディスプレイをかける。メガネフレームの端にイヤホン、口元にマイクをセットしておけば、通話可能なデバイスになる。操作は声で行えばいいので、キーボードも要らなくなる。夢の様な世界が今の技術を組み合わせるだけで実現可能になりつつあるのだ。

このような未来を夢見るベースになる、人工知能検索アシスタントの技術の発展に今後大いに期待したい。

・「Evi

 

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2012年01月24日13時48分 公開 | カテゴリー: 便利化・快適化 | キーワード:, | Short URL
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